MENU CLOSE
育成会と制度

会長あいさつ

東北信地域糖尿病療養指導士育成会会長あいさつ

佐久市立国保浅間総合病院地域医療部長  仲 元司

周知のように糖尿病やその予備軍の人は世界中で増え続け、日本でもまたしかりです。この方たちに寄り添って療養の手助けをするとともに糖尿病の予防に邁進するエキスパートが糖尿病療養指導士(CDE)です。

全国的には2000年に発足した日本糖尿病療養指導士(CDE-J)認定機構があります。長野県でも2002年に長野県糖尿病療養指導士研究会が組織され、県内のCDE-Jの研鑽・交流の場となってきました。しかしながら、より地域に密着した活動を展開するスタッフが必要との声に後押しされて2008年4月東北信地域糖尿病療養指導士育成会が発足しました。2009年5月には第1期生208名が誕生しすでに地域で活躍し始めています。

しかし試験に合格し認定を受ければそれで終了という訳ではありません。むしろその後の知識・技能の習得こそが重要なのです。本会ではできるだけ多くのL-CDEの方に受けていただくべくスキルアップのための研修を企画・運営してまいります。さらに日本糖尿病学会関連の事業や各地で行われる講演会を資格更新の単位として認定しますので可能な限り参加し勉強して下さい。

また医療の現場ではチーム医療の一員として積極的に患者さんの療養に関わっていただきたい。本会では認定試験に合格し東北信地域糖尿病療養指導士の資格を認定した方全員に認定証とバッジを授与しています。これはいつ如何なる時にも東北信地域糖尿病療養指導士としての自信と誇りを持って行動していただきたいと考えてのことなのです。

長野県には、糖尿病患者さんの数が少なかった頃に健診を通していち早くその予防を推し進め、患者会やスタッフの組織作りに力を入れ、当時まだ保険診療として認められていなかったインスリン自己注射を長野方式として認めさせ保険診療への道を開いたことで有名な地域医療の父、故吉沢國雄先生の作られた歴史と伝統があります。われわれにはその精神を受け継ぎ、時代に合った形で発展させ、次の世代に伝えていく義務があるのではないでしょうか。

皆さんの目指すところはこの地域から糖尿病を減らし、糖尿病で苦しむ患者さんを出さないことにあります。遠大な目標ではありますが、世界中の仲間が自分の地域でそのような信念を持って活動しなければ世界から糖尿病の脅威が去ることはないでしょう。

まずは自分にできる小さなことから始めようではありませんか。そうして全国の、全世界の同じ信念を持った仲間と交流し、高め合い、そのうねりを世界規模の糖尿病予防につなげていきましょう!